何もない一日じゃないはず

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辻村深月の本は『凍りのくじら』から読め!

ネタバレはありません!

 

辻村深月という作家をご存知でしょうか?本屋大賞とか直木賞とかで名前を見た人も多いと思います。『冷たい校舎の時は止まる』でデビューし、2012年に『鍵のない夢を見る』で147回直木賞を受賞されました。

そんな有名な作家さんですから、ぜひ一度は読んでみたいと思うものです。ですが、ググってみるとどうやら辻村作品は各話が相関しており、読む順番を工夫すればそれだけ楽しめると言うではありませんか。どうせ同じものを読むのならばできるだけ楽しく読みたいというのが人間の性。ならばその順番とやらで読んでみようではなかろうか!

ということで読み始めた辻村深月。私が参考にしたのは書店にポップとして書いてあった順番です(あと講談社文庫の帯にも書いてあったから公式のやつだと思います)。それは

1『凍りのくじら』

2『スロウハイツの神様

3『冷たい校舎の時は止まる』

4『子どもたちは夜と遊ぶ』

5『ぼくのメジャースプーン』

6『名前探しの放課後』

7『ロードムービー

8『光待つ場所へ』

9『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』

という順番です。

私はこの順番で読みまして、本当に良かったと思っています。作品間リンクに気づいたときは思わず「すげーーー」と叫んだものです。

ここまで読んできてこれの何が凄かったかと考えてみると、最初に『凍りのくじら』を持ってきたところだと思いました。『凍りのくじら』という作品は途中だいぶ暗いです。雰囲気が暗いです。文庫本が出ていまして、1冊で収まっているのですが全部で568ページあります。ええと、通常として辻村作品は長いです。上記のオススメ順番で言うと、2、3、4、6は文庫上下巻です。なので長いとはいえ『凍りのくじら』はこの中ではノーマルな方に当たります。比較的短めで1冊分しか買わなくて済むからお財布にも優しい。で、先ほども言ったようにこの作品は暗いです。本当に。「うわぁ」なんて思いながら読むことは間違いありません。ですが、最後まで読めばきっと面白かった、読んでよかったと思える作品になっていると思います。

逆に言えば、これを最後まで読むことができなければ、辻村作品はちょっと合わないのかなとも言えます。導入部分に謎を散りばめてラストで解決させるみたいな流れを組むことが多いため、辻村作品は最後まで読んでこそ面白さが伝わるようになっています(まあほとんどの小説が最後まで読んで面白いか分かるものではありますが)。なので『凍りのくじら』で挫折したのならば、潔く違う人の本を読みましょう!(ここだけの話、『凍りのくじら』はリンク的にそこまで他と関わっていないのでこれを飛ばすこともアリといえばアリだと思います。挫折はしたけどこんなにみんながハマっているのだからきっと面白いはずだと思う方は飛ばして次から読んでも良いでしょう)(もっと言えば順番なんて気にせず読んだってそりゃあ構わないです。が、読書メーターとか見てると「あの順番で読んでたら良かった」と後悔している方が多数見受けられるのでここに書いておきました)

 

というわけなので『凍りのくじら』を読みましょう!伏線回収とかそういうのが好きな人は辻村深月にハマりますよ。

 

凍りのくじら (講談社文庫)

凍りのくじら (講談社文庫)

 

 

ちなみに「辻村深月 順番」でググってみると違う順番が出てきて、それだとデビュー作の『冷たい校舎の時は止まる』から読めるのでそっちでもいいのかも?私はそっちの順番で読んでないですからよく分かりませんが。

 

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(上) (講談社文庫)

 

 

冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)

冷たい校舎の時は止まる(下) (講談社文庫)