MODE MOOD MODE/UNISON SQUARE GARDEN
2018年元旦、年が明けてすぐユニゾンのニューアルバムが出るとツイッターで見たときの嬉しさたるや。「年明け早々サンキューな」と1人で年を越した私は呟いた。
しかも曲タイトルは伏せるという心意気。のちのインタビューで「曲のタイトルを楽しみにしてくれてる人がいるのを知ったから」みたいなことを田淵さんが言っていて、確かに「『スノウループ』ってスノウ3部作の3つ目じゃん超楽しみ」ってシングル『Invisible Sensation』の情報解禁で思った記憶があるので「みんなもそうだったんだね」とユニゾンファンのみんなに勝手に親近感が湧いてたりして。
ネット社会でたとえ悪気がなくても情報がリークされてしまう現在、少なくとも私の目には作品のリーク情報は目に入らなかった。すごい。まあ私も「ここまできたら何の情報も入れないで楽しみに待ってやろう」という気持ちになっていたので余計に目につかなかったのかもしれないが。発表から発売までが1ヶ月無く、楽しみに待つ時間が短かったのも我慢できた要因だよなと思っている。余談だけどフラゲ日の前日に雪が降った影響で、私の地域ではフラゲができず1日待つことになった。もう待たせやがってこのやろうとウキウキ気分で1日まったのも今やいい思い出。雪景色の中通勤の車の中で聴くアルバムの良かったことこの上ない。風情がありましたよ。
ということで1曲ずつ感想を書いていこうと思います。それと追加して今回発売までのカウントダウン企画としてユニゾン公式ツイッターで田淵さんセレクトの歌詞を一曲ずつツイートしていくっていうのをやってて、それにあやかって私の好きな歌詞をピックアップしていこうと思います。作詞作曲の田淵さん自身にピックアップしてもらうの超良い企画でした考えた方ありがとうございます。
1.Own Civilization (nano-mile met)
「I'm back! Say the code name」
もう浮かぶよね、ライブツアーでこの曲から始まる姿が。斎藤さんが「I'm back!」なんて言ったらこれから始まるライブへの楽しみが爆発して倒れちゃうこと間違いなし。ユニゾンの立ち位置、立ち振る舞いを歌った曲で、俺たちのスタンスはこうだからまあ物好きなヤツは自分の好きなように楽しんでってくれよというメッセージ。私はまんまとハマった物好きの一員なんですよね。
2.Dizzy Trickster
「あなたの世界で息をさせて」
こちらのユニゾンのスタンス曲で、まあユニゾンの曲なんだからユニゾンが思っていることを書くのは当たり前なんだけどね。主人公は音楽の聞き手、いち観客で、「別にこっちだけを見てくれなくていいから、あなたの世界で息をさせて」と。好きな音楽を好きな解釈で自分の好きな楽しみ方で勝手に高揚していきましょうと。歌詞どこチョイスしようかなーって思って歌詞カード見てたけどキラーフレーズばっかりで困った。ユニゾンっぽい曲。
3.オーケストラを観にいこう
「髪を切ったのも気づくし好きな番組だって知ってるよ」
情景が一瞬で浮かぶソング。個人的ユニゾンの「情景が一瞬で浮かぶソング」1位は『僕らのその先』の「改札閉まる乗り越し、精算してください うしろつかえるため息だけが通過した」なんだけど、それに並ぶ情景一瞬で浮かぶソング。メロディがとても綺麗でユニゾンってこういう音を足してもユニゾンらしさは損なわない凄さがあるよなと実感する。ピックアップフレーズは「好きとは」をあらわす良い表現でそうなんだよ君の好きなことなんでも知っちゃうんだよなーと共感共感の嵐。ちょっとキモいかもしれないけどね。好きなんだからしょうがないじゃん。
「愛してる この街を 愛してる」
初めて聞いたのはライブの時。初めて聴いたときに印象に残ったのがこのフレーズで、シングル発売後にCDを聴いたときにもやっぱり好きだなと思った記憶がある。かっこよくて好きな曲。
5.静謐甘美秋暮抒情
「モードなムード」
出だしのイントロから「おおっ!」となって感想に「やられたー」となるアルバム意外性ナンバーワン曲。そもそもバラード曲が少ないユニゾンにとって貴重なバラードだし、ピックアップフレーズにもあるようにアルバムタイトルになったフレーズが入った曲。だからってメイン曲では無いんだけどね。アルバムとして、ここでひと休憩といった印象。
6.Silent Libre Mirage
「ソラシド その後が出てこなくてピッチは不安定」
リズム感が良くて発売後は超聴いた。ドラマ主題歌で水泳バトルものだったということもあり、強気なギラギラ歌詞になっている。テンポが良いためか、ギラギラオラオラソングになってはおらず、ユニゾンポップになっているのが良いところ。
7.MIDNIGHT JUNGLE
「オフサイドのホイッスル響いて容疑者の検証が始まる スタンドの兄ちゃんもこぞって責め立てるって何様」
自戒をこめてピックアップしましたよ。まあしちゃうよねそんな責め立てるってほどでは無いにしてもアイツなんで端にいたのに出ちゃうんだよとか思っちゃうからね。初めて聴いたときは「ミッドナイトジャングゥ〜」とか叫び出すからどうしちゃったんだいって感じだった。「もったいない〜」のところが好きで、ついつい歌っちゃう。
8.フィクションフリーククライシス
「結局世界は僕が救うしかない」
「SF中毒です」の箇所がメインと言っても過言では無い曲。印象に残るし最初「SF中毒の曲良いよね」なんて話してたくらい強烈なイメージを植えつけられた。ピックアップフレーズの箇所は初めて聴いたときなんだか泣けてきたのでチョイス。そんなたいそうな意味では無くて、自分の世界は自分で片付けるしか無いし、自分でどうにかするしかないよねって意味だと解釈した。映画『美しい星』の勝手に主題歌だと思ってる。てんかてんか。
「高らかに 空気空気 両手に掴んで 咲き誇れ美しい人よ」
前曲『フィクションフリーククライシス』の終わりは『Invisible Sensation』の始まりと繋げる目的があるのだそう。確かに「〜タラッタタ!、高らかに〜」の自然さ、実にハマってるなと。この曲はもともと超好きで、ボールルームの2期主題歌として聴いたときに「こりゃすごい曲ができたな」と勝手に思っていたわけで、2017年の好きなソング第1位となっています。まさに「生きろ、そなたは美しい」という全肯定で、ひとそれぞれ美しいし、それだけで生きる価値があるんだよなと思い出させてくれる良い曲。
10.夢が覚めたら(at that river)
「きっとどの未来選んでもすれ違ってたから」
これは『ララランド』の勝手に主題歌です。間違いありません。ラララって歌ってるし。以前たっちレディオで田淵さんが絶賛していた映画『ララランド』。賛否両論でしたが、ピックアップフレーズにあるような解釈であの映画を観ればあれはハッピーエンドなのです。君は僕にとっては過去の女になってしまったけれど、愛してたけれど、今でもちゃんと愛しているんだよという気持ちでいただろうしこれからもそんな気持ちでいるわけで。『ララランド』をまだ観てない方はぜひ観てもらって、それからこの曲を聴いてみてください。
「キャンバスにta-ta-la-ta踏み込んだら」
ボールルームの主題歌といえばこの曲。あれだけ『Invisible Sensation』が好きなのにもかかわらずそう。アニメを見る前にユーチューブで聴いたときはテンポ早すぎでうーんなんて思ってたけど、アニメの主題歌としてバッチリハマっててさすが田淵さんと思った。「1sec でコンタクト 2sec でcheck my toe 3sec お手をどうぞ right!」でアニメばーんの流れの良さ。踊る前のようすをOPの最後に入れて、踊りスタートイコールアニメ本編スタートという粋な計らい。好きです。ピックアップの「多々良」とわざわざ入れてるところも好きです。アニメ主題歌作曲センスナンバーワンことユニゾン田淵ここにあり!
12.君の瞳に恋してない
「君の瞳に恋なんてしてはないけどわかる」
わかる!アルバムで一番好きかも。スカどーんで斎藤さんのコラボを考えてもスカパラかなと思ったけど違うみたい。ポップで最強な曲ですよね。これもユニゾンの物好きたちへのメッセージソングだと思ってて、1曲目で「差し出された手は噛み千切るけど」って言ってるのにこのラストソングでは「僕の手握っていいから」って言ってくるなんてなんだよユニゾンツンデレかよ好きだよ。勝手にユニゾンからのファンのみんなありがとうソングだと思ってます。
アルバム全部で50分いかない時間で聴きやすい。あっというまの高揚感。何度聴いても色褪せない高揚感。さすがにシングル曲4曲は多いけどね。購入直後聴きまくってたときはシングル多いなって思ってたけど、しばらく置いてまた聴いてみるとちゃんと良きところに落ち着いてるなと感じた。『MODE MOOD MODE』はシングルが4曲も入っていること、ユニゾンといえば!な曲もあり、ちょっと変わった曲もあり、長年の物好きなやつらもニヤッとさせる曲もありな手放しでおすすめできるアルバムだと感じました。ぜひぜひ聴いてみてください。
MODE MOOD MODE (初回限定盤A) [CD+Blu-ray]
- アーティスト: UNISON SQUARE GARDEN
- 出版社/メーカー: トイズファクトリー
- 発売日: 2018/01/24
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