何もない一日じゃないはず

頭をひねれば、なにかは出てくる

オシャレなカフェに行こう!

 

最近カフェに行くことが多くなった。自己紹介をすると私はカフェで涼しい顔をしつつキーボードを叩きながらコーヒーを飲むかっこいい姿に憧れを抱いている地方出身の田舎者である。ただカフェに行くのは非常にハードルが高いことを知っている。きっと私のような田舎者はカフェに憧れを抱きつつもその異様なオシャレ感に負けてしまうことも多いだろう。なので今日はカフェマスターの私がそんなアナタに勇気を与えたく筆をとることにした。

 

最近よくカフェに行くと言ってもそのほとんどがベローチェだ。理由は安く、私が行く店舗は広くてある程度長居しても大丈夫そうな雰囲気だからである。何回も行っているためベローチェについてなら都会っ子のように語ることができる。しかしそんな行き慣れているベローチェでも私ができないことがある。それは「途中で席を立ってトイレに行くこと」だ。

 

まず説明しておきたいのは私が腹痛になりやすい男子日本代表だということだ(自称)。腹痛なんて結局は気持ちの問題だからただの心配性と言うこともできる。そんな私は2時間も滞在すれば必ず便意をもよおすことになる。そうなった時は仕方なく店をあとにします。気になるのは不在中の自分の荷物に対して。たとえ一瞬で戻ってくるとしてもそれが無事かどうかなんて保証できません。また誰かに盗られてしまった場合にどうすることもできない。そんなことが気になってトイレに行きたくなったら店を出ることになってしまいます。

 

ここで言っておきたい。あのライフワークですよ感満載でカフェ勉している人たちの中には私のような「お腹が痛くなった程度で店を出る」人も存在するのだ。それなのにアナタがカフェに入れない理由があろうか、いやない。

 

また、気になるのは注文について。その不思議なサイズの呼び方は誰もが最初は分からないものだ。こんなものは適当に「トール」とでも言っておけばよい。ちなみに私は以前スタバに言った時「本日のコーヒー」なるものを飲みたかったが手元のメニューに書いてあるのが見つけられず店員さんに「あの本日のコーヒーって・・・」と言ったところレジスター横の表示を無言で指さされアウアウしたことがある。恥ずかしさで私の顔が店内の照明のように赤くなりつつも「じゃあそれで」と言ったのだがここで問題となったのはサイズ。先ほどの失敗により頭が真っ白になっていた私はあれほどインターネットで予習しながらも臨んだのにもかかわらずその呼び名を忘れてしまった。なのでまた店員さんに「サイズは・・・」と蚊の鳴くような声で言ってみるとまたも無言でカップを4つほど並べてきた。既に泣きそうだったがそれをなんとか堪え二番目に小さなカップを指さし注文を終えた。どのサイズがいくらだとかわからなかったけれどそんなことはもはやどうでもよかった。

 

ここで言っておきたい。あのスタバで涼しい顔で本を読んでいる人の中にこんな恥ずかしい思いをした人も存在するのだ。それなのにアナタがカフェに入れない理由があるのだろうか、いやない。

 

注文を終え席についてもまだ戦いは終わっていない。それは温度調節である。外が寒い時期で入店当初は体が冷えていたので上着を着たまま席についていたが、だんだんと暑くなってきた。じゃあ脱げばよいだろう。いや、ここでうまくいかないのが私である。やはり世間にはオシャレな人が多いだけあって店内の席はほとんど埋まっていた。カウンターに席を取った私の両隣も既に人がいるのだがその距離がものすごく近い。上着を脱ぐ作業が両隣に迷惑をかけてしまうことに気づいた私は上着を脱ぐことができなかった。当然のごとく私はその暑さから汗をかいてしまいその匂いも気になってくる。なにせ隣との距離は近いのである。このようなデフレスパイラルに陥っていた私はまだ滞在していたい気持ちをグッと抑え店を出ることとした。

 

ここで言っておきたい。あのスタバでパソコンで作業をしている人の中には暑いのに上着を脱ぐこともできない人も存在しているのだ。それなのにアナタがカフェに入れない理由があるのだろうか、いやない。

 

きっと誰もが一度はカフェでミスを犯しているだろう。私はこれらの経験も今や良い経験になったがその当時はなかなかミスを繰り広げたスタバに立ち寄ることができなかった。しかし今ではひょいと立ち寄ることも多い。考えてみれば百戦錬磨の店員さんたちはわざわざ私程度の失敗を裏で笑うようなことはしないだろう。なのでぜひ怖くてカフェに立ち寄れないそこのアナタも勇気を出してもらいたい。そして田舎の少年少女たちにドヤ顔で自慢してもらいたい。